聖教新聞 体験談そのほか気になる記事

若者と社会「新しい幸福感」への転換が必要(2)

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グルーバルウオッチ 若者と社会(2)
 世界を見つめて
 
 物質的豊かさから精神的充実へ
「新しい幸福感」への転換が必要


……人生の充実感を得る上で「家族の団らん」が大きな役割を果たして
いることは重要だが、現実はそういった「団らんが持てない家族」が
増えていることが問題だといえる。

 そもそも全体的に、個人主義が徹底された社会になってきて、人との
付き合いや助け合いといった関係が面倒であり、好きではないという
人が増えてきています。

その中で、高い離婚率や若者の結婚願望の低下など、家族の絆が希薄化
しているのは現実であり、それ自体をダメだと批判したり、否定しても
意味がありません。

 むしろここで重要なのは、経済的な貧困や劣悪な労働環境などの問題
から、結婚したくてもできない若者や、「団らんのある家庭」をつくり
たくても、つくれずに孤立している家族が増えているということです。

特に、ひとり親家庭の相対的貧困率は5割を超えており、子どもが十分な
教育を受けられずに、将来にわたって貧困が連鎖しかねない事態は大変に
深刻です。

 これまでの日本社会は自己責任の考えが強く、子どもの教育は家族に
責任と負担を押し付けてきました。GDP(国内総生産)に占める「教育
への公的支出」の割合が先進国の中で最低レベルであるというショック
な数字は、日本が子どもの教育を家族に依存しってきたことを
物語っています。

 しかし今や、家族だけでは子どもの教育の機会均等を支えることが
出来なくなっていることは間違いない。ならば政府や行政による福祉を
軸として、社会全体で困難な状況にある家族を守りながら、未来ある
子どもの教育を支えていかなくてはいけないと思います。

 また、若い学生・社会人への技能教育・職業訓練についても同じこと
がいえます。かつての企業は、安定した長期雇用の中で若い社員の技能
教育をする役割を果たしてきましたが、今は余裕がなく、即戦力になる
人ばかりを雇用する傾向にあります。

 現在、世界で最も幸福度が高いといわれるデンマークをはじめ、
北欧諸国やドイツなどでは、学生に対する技能教育や、社会人になって
からの職業訓練の機会が十分に広がっています。

 これからの日本社会も、子どもや若者への教育・技能訓練に関わる
政策などを充実させ、一人一人の労働生産性を向上させながら、個人の
幸福度と経済成長をバランスよく両立させる、新しい福祉国家へと
進んでいく必要があると考えます。

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 物質的豊かさから精神的充実へ
「新しい幸福感」への転換が必要



……急速に少子高齢化が進み、人口減少社会に突入した日本は、かつて
のような経済成長を望めないといわれる。その中でこれからの若い世代
が未来へ希望を持って進むために、どんな視点が必要だろうか。


 経済学では、経済成長のないゼロ成長に近い状態を「定常状態(経済)
」と呼びますが、これを19世紀に指摘したのがジョン・スチュアート・
ミルです。

 ミルは地球上で開墾できる土地が有限であることに注目し、農業や
工業における生産の成長にも制約がある以上、経済は定常状態に向かうと
示しました。

 このミルの思想は、その後の経済成長一辺倒の世界にあって重視される
ことはなかったのですが、20世紀、人類の生存そのものを脅かす地球環境
問題に直面して以来、あらためて注目されてきたといえます。

 つまり、有限な地球環境の中で生きる人類には、際限なき経済成長は
許されず、持続可能な経済成長の中で生きていくことが必要不可欠だと
いえます。

 ましてや人口減少が続く日本で、高い経済成長を実現するのは現実的
ではなく、地球の資源・環境を考えれば決して望ましいことでもあり
ません。

 過去の「国民生活に関する世論調査」などの結果からも、経済成長率
が向上したからといって、人生の充実感や幸福度が増すとは限らないこ
とが分かっています。

 そういった意味では、一人一人が、経済成長や物質的な豊かさだけから
幸福感を得るのではなく、精神的な充実や心の豊かさから幸福を実感で
きる「新しい幸福観」を持っていくことが、重要になってきているのでは
ないでしょうか。

 アジアの発展途上国ブータンは、経済的には決して豊かではありません
が国民の幸福度が高い国として知られています。

 一般的な経済指標であるGNP(国民総生産)とは別に、経済以外の要素を
入れたGNH(国民総幸福)という独自の指標をもとに、幸福度を高めてきた
といわれます。

 それが実現できた背景には、国民の多くが、チベット系の仏教を信仰し
ており、高い所得や華美な消費を追求することよりも、家族や地域との
結び付きや支え合いの中で、安心感を得ることを重視する考えがあると
されます。

 もちろん宗教であれば何でもよいということではありませんが、やはり
善い宗教を信じることは、精神的な幸福を得るために大切だと私は
思います。

 特に、経済の拡大成長期から定常期へと移行していく時代には、有限な
地球資源や環境への配慮、他者と助け合う共生・共存の精神など、
「幸福とは何か」について、人類が思想的に成長・飛躍していくことが
必要になってきます。

 新しい幸福観を支えていく上で、思想・宗教が果たす役割は大きいと
考えます。


 たちばなき としあき 1943年、兵庫県生まれ、京都大学教授、
同志社大学教授を経て、現在、京都大学名誉教授、京都女子大学
客員教授。労働経済学、公共経済学を専門としながら、格差社会論や
労働問題の第一人者として社会に有意な発信を続けている。著書に
『格差社会』『「幸せ」の経済学』『新しい幸福論』『脱「成長」戦略』
(広井義典良典氏との共著)など多数。

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ファクス:03-5360-9613

 おわり  聖教新聞 2017/06/10(土)】

若者と社会 格差社会の克服へ(1)

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グルーバルウオッチ 若者と社会
 −世界を見つめてー

 インタビュー 経済学者 橘木 俊詔さん

格差社会の克服へ(1)


   ……グルーバル経済が浸透し、格差社会が広がる今、多くの若者が困難な
労働環境や家庭環境などに置かれ、社会との向き合い方に迷い、孤立し
がちな状況にある。
未来に不安を感じ、希望を見いだせない若者の現状について、格差社会論
の第一人者である橘木さんはどう見ているのだろうか。

 
 格差拡大の中で若い世代は多くの困難に直面してきました。長引く
経済不況で高い失業率が続き、非正規雇用が拡大する中、働いても貧困に
陥るワーキングプアが爆発的に増加しました。また最近、働き口は増えて
きたようですが、劣悪な労働条件を強いるブラック企業や、過労死に
至るほどの長時間労働など、今も多くの労働を巡る課題が山積しています。

 また近年、家族の絆が希薄化し、離婚率が高くなっている中で、
ひとり親家庭や単身世帯の多くが、貧困状態にあります。幼児虐待や
育児放棄など痛ましい事件も起きている。


また、貧困に直面した若者ほど家庭を持つことに自信が持てず、結婚願望
がない男女が急増しており、ますます孤立しがちな状況があります。

 かつての日本社会は、皆が物質的な豊かさを求めて猛烈に働き、高い
経済成長と生活満足度を実現してきました。その背景には、若い労働者を
安定して雇用し、福利厚生で支え続けた強い企業の存在があり、また
貧しくとも共に助け合って若者・子どもを育てていこうという家族・親族
の強い絆がありましたあ。

 しかしその後、長い経済不況と低成長の時代に入る中で、企業や家族に
かつてのような強い力を求めたり、若い人を支える責任を押し付けたり
することはできなくなってきています。

 今、重要なのは、政府や行政による福祉政策を軸としながら、社会全体
で若者や格差に苦しむ人を支え、助け合う共生社会をつくっていくこと
です。

 また同時に、価値観が多様化する中で、単に物質的な豊かさだけでは
なく、心の豊かさを重視する「新しい幸福感」を社会に広げていくことが
重要です。


……若者の中には、やりたい仕事が見つからないなど、「働くこと」の
意味を求めるあまり、現実の行動を起こせていない人がいるように感じる。


 伝統的に日本で語られてきたのは、働く意義を考えることがまず大切で
あり、働くことで」人生が充実し、生きる喜びを感じられるというような
思想です。

 しかし現実に、働くことに楽しさと生きがいを感じるような職に就ける
人はかなり少数派であり、大多数の人にとっては「働くことはつらく
苦しい」しかし「食べるためには働かざるを得ない」のが実際ではないかと
私は思います。

 ドイツ生まれの政治哲学者のハンナ・アーレントは、「労働」(LABOR)
とは生命の維持のための行為であり、人間が生きるためのする消費行動の
糧を得る手段であって、通常は苦痛を伴うものと指摘しています。

その一方で、製作を伴う「仕事」(WORK)を、人工的な世界を作り出す
ものとして区別し、消費財の購入のためだけに働いている現代は「労働者
の社会」だと言っています。

 このアーレントの考えを発展させたドミニク・メーダは、人間社会が
生活・生命を維持するための労働のみに時間を奪われていることを嘆き、
労働に自己実現を求めることは不可能で、労働以外の活動に求めるのが
自然であると主張しました。

 私はこの二人の考えに共感します。働くことの意義を考えるなら、
生活や家族を養うのに必要な収入・所得を得るためだけでも十分であって、
労働を通して人生を充実させるというような考えは、必ずしも必要では
ないと考えます。

むしろ働くことに意義を持たせ過ぎると、うまく働けない時に、自分の
人生までも否定しかねません。

 実際に、「生活の中でいつ充実感を感じるか」を聞いている内閣府の
「国民生活に関する世論調査」(図)があります。そこでは一貫して
「家族団らんの時」が1位で、かつては僅差の2位に「仕事にうちこんでいる
時」が付けていましたが、近年では5位に落ち込んでいます。

 ここで重要なのは仕事以外の余暇であって、「友人や知人と会合、雑談」
「趣味やスポーツに熱中」「ゆったりと休養」といったことが充実感に
つながっており、さらに「勉強や教養」「社会奉仕や社会活動」も大切な
要素になってきています。

 もちろん、働きたい人は誰でも働けるだけの仕事が社会にあることが
重要な前提にになりますが、仕事については、ある程度必要な収入を
得られればそれで十分と割り切り、仕事以外のところで人生を充実させ
ていく発想も大切です。

昨今、「ワークライフバランス」が強調されるように、仕事と家庭・
人生をバランスよく充実させることが重要になっているのです。

 次回につづく

 【聖教新聞 2017/06/10(土)】

都議会公明党の実績

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東京公明 2.PNG
▲都議会公明党が主導して「身を切る改革」を具体化する
条例が可決、成立した都議会本会議(2月22日)


 都政改革の先頭走る都議会公明党

1、身を切る改革 2、教育負担の軽減 
3、人にやさしい街づくり 

 「つの挑戦」が実現

 
 都議会公明党は昨年11月、都民の信頼回復と都政改革をめざし
「身を切る改革」「教育負担の軽減」「人にやさしい街づくり」の
3つの挑戦を掲げましたが、2月からはじまった都議会定例会で
すべて実現の運びとなりました。 


 1 身を切る改革 実現しました

 都議会史上初
 議員報酬を20%削減  年間4億4000万円を都民に還元
 政務活動費を減額、ネット公開 不正防止へ、全国トップクラスの
                情報公開

 費用弁償・議員特権(肖像画、記念品などの表彰)を全廃
 都民目線で議員改革

 公明党の”覚悟”が都議会動かす


 公明党が他党に先駆けて提唱した「身を切る改革」を具体化する条例が
都議会定例会初日の2月22日、全会一致で可決、成立しました。
条例の柱は、@議員報酬の20%削減(4月から実施する緊急性を優先して
1年間の特例に。引き続き恒久処置をめざします)

 A政務活動費を議員一人当たり月額50万円(10万円減額)とし、収支
報告書や領収書などの写しをインターネット上で全面公開。
 B本会議や委員会に出席するたびに定額支給されていた「費用弁償」を
廃止(島部在住議員を除く)の3つ。

 また、在職期間の長い都議に対する記念品の授与や肖像画の作成・掲示
といった”議員特権”も廃止されました。「都政改革は議会改革から」
「まず隗(かい)より始めよ」と訴えた都議会公明党の”覚悟”が都議会
全体を動かし、実を結びました。

東京公明 3.PNG
「身を切る改革」の条例案を発表する都議会公明党の
都政改革推進プロジェクトチームメンバー(2月14日)


 相次いだ知事の「政治とカネ」を巡る問題、豊洲問題では多額の追加的
な支出を余儀なくされる事態に対し、公明党は真っ先に「身を切る改革」
の断行を表明。

 ところが、他会派からの猛反発に遭い、超党派で作る「都議会のあり方
検討会」に改革案を提案すらできない状況になったのです。

「都議が自ら襟を正して都政改革に取り組む姿勢を示すべし」と、公明党
は他会派に先駆けて単独で条例案を提案。定例会が近づいた今年2月、
共産党が唐突に公明案とほぼ同じ内容で、議員報酬の削減割合を5%だけ
上乗せした25%削減案を発表。

 さらに民進党系の会派は30%削減案を提案するなど、他会派はパフォー
マンスに走りました。こうした状況においても公明党はブレることなく、
「議員の覚悟を示すには、あらゆる審議に先立ち、定例会冒頭で採決すべ
き」と他会派に呼びかけたところ、小池知事を支える都民ファーストの会
が真っ先に公明案に同意。

 すると自民党が「共同提案を」と賛意を示し、共産党も「私たちの案に
こだわりはない」と態度が急変。民進党会派も自案を取り下げ賛同したこ
とから急転直下、全会一致で公明党案を一字一句変えないままの「身を切る
改革」関連条例が可決、成立したのです。

 (Tokyo komei 2017 号外)

  まとめ
都政改革の先頭走る都議会公明党
2 教育負担の軽減  私立高校授業料を実質無償化
3、  人にやさしい街づくり 2020年東京五輪へ環境を整備
 都民 とともに「東京改革」公明党


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白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(2)

高幡さん 2.PNG
婦人部の同志と語らいが弾む。どんな時も励まし、
支えてくれた同志に感謝は尽きない
(右から2人目が高畑さん)


白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(2)

 負けない母の愛情勝ち!

高機能自閉症の長男が就職・独立

 時が来た


 それまでもたんすの中の御本尊に向かい、小声で勤行・唱題を続けては
いた。しかし、一さんの障がいの可能性を知り、高畑さんは”母として
強くならなければ。いよいよ信心で立つ時が来た”と心を定め、いっそう
深い祈りを込めて題目を唱えるようになった。

 そんな折、保育園から家庭相談員を紹介された。彼女は「一君が一人の
人間として生きていくための知恵と力を身に付けられるよう、私にお手伝
いをさせてください」と言ってくれた。

 「その言葉に、母親として自分がなすべきことを明確に教えられた
気がしました。その後も長年、一のことを温かく見守ってくださり、
家庭相談員の方との出会いには本当に感謝しています」

 一さんは保育園の集団生活に順応できず、多くの園児が楽しむお遊戯会
などの行事にも関心を示さなかった。秋の運動会に備えた練習にも、
全く参加しなかった。

 次男の猛さん(19)滋賀県草津市在住、学生部員=を身ごもり、臨月に
入っていた97年10月。それでも高畑さんは一さんの様子が気になり、
大きなおなかを抱えるようにしながら、運動会の会場へ足を運んだ。

 プログラムが進む中、ダンスの演目を迎えた。その時、ほとんど練習を
していなかったはずの一さんが、不意に皆と一緒に入場し、何と、振り付
け通りに体を動かし始めた。

 信じられない光景を目にし、高畑さんは思った。”私が本気で題目を
唱え始めたら、時を待っていたかのように一が成長の証しを見せてくれた。
これは偶然じゃない。題目の力はすごい!”と。

 その後、一さんは、知的障がいの伴わない「高機能自閉症」と分かった。
小・中学校、高校と、クラスメートからいじめを受けたり、逆に守って
もらったり。心優しい担任教諭にも恵まれた。

 そんな兄の姿に接し、弟の猛さんも奮起。唱題に励みながら、勉学や
生徒会活動など目標を定め、挑んでいった。

 さまざまな経験を積み、精神的に成長を遂げた一さんは、愛知県の
大学へ進学。卒業後は就職も果たし、同県内で一人暮らしを続けた。


夫と共に

 昨年夏、携帯電話を通して聞こえる一さんの声に陰りを感じた。
飛んで行って話を聞くと、職場の心ない先輩から「障がい者のくせに
飯は一人前に食うんだな」などと、言葉の暴力を受けていた。

経営者も自閉症に対する理解が浅く、その後、最終的には解雇に
追い込まれた。

 そんなひどい仕打ちを受け、わが子がどんな気持ちで耐えてきたの
かと思うと、胸が張り裂けそうだった。帰宅後、題目を唱えようと
しても悲しみで声にならず、高畑さんはふさぎ込んでしまった。
落胆する妻に、勝さんが静かに言った。

 「俺にも勤行の仕方を教えてくれ。おまえ一人に苦しい思いをさせて、
ごめんな」以来、わが子の幸福を願い、夫婦で心を合わせて題目を
唱えるようになった。

これまでも夫に信心の話をしようとしてきたが、いつも「俺はやらない」
の一点張りだった。その夫が御本尊の前に座り、祈っている。
その厳然たる事実に、一家の宿命転換へ目に見えないギアが音を立てて
動き始めた気がした。

 壮年部の人たちから誘いを受け、夫が教学部任用試験の受験を決意した
10月、一さんの新たな就職先が決まった。

 その頃、高畑さんはある会合で、「大白蓮華」(2016年8月号)に
掲載されていた池田先生の指導を知った。
「たとえ子どもが悩みの種となっていたとしても、それによって
親や家族が信心を深める契機となれば、その子は、実は親孝行している
のとおなじです」

 ”ああ、一は、自分の人生を懸けて父親に信心を教えてくれていたんだ
。時は今なんだ!”……高畑さんの祈りが一段と深まり、迎えた12月の
座談会。

勝さんは「私も皆さんの仲間にいれてください」と語り、参加者から
万雷の拍手を受けた。仲良く信心に励む息子夫婦の姿に接し、義母の
君枝さんも後に続いた。

 「たんすの前で題目を唱えていたあの頃、夢物語のように思えたことが
現実となり、不可能を可能にする仏法の偉大さを身をもって知ることが
できました。報恩感謝の思いで、これからは夫と共に、さらに広布の使命
を果たしていきます」

 おわり

  【聖教新聞 2017/05/25(木)信仰体験】

 まとめ
白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(1)
白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(2)


白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(1)

高畑さん 1.PNG
右上の写真:ふるさとを離れ、愛知県で一人
暮らしをする長男・一さん。再就職した職場で
新たな仕事に意欲を燃やす(写真は高畑さん提供)

本年一月に夫・勝さん(右)が、先月には義母・
君枝さん(左)が入会。結婚生活27年を経て、
高畑さん(中)は家族で広布の活動に励める”
人生の春”を迎えた


白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(1)

 負けない母の愛情勝ち!

高機能自閉症の長男が就職・独立


【石川県七尾市】先月18日、創価学会の七尾会館で行われた入会記念
勤行会。その会場に、あふれんばかりの喜びで笑顔満開の婦人がいた。
高畑由紀子さん(49)=歓喜支部、白ゆり長=が、その人。

この日、入会したのは高畑さんの義母・君枝さん(74)。今年1月には
夫・勝さん(53)=壮年部員=も創価家族の一員となり、高畑家に
嫁いで27年、ついに夢だった”一家和楽の信心”が実現した。

わが子の養育を通し、母として、これまで何度となく悲哀の涙を流して
きた高畑さん。転んでも、倒れても、そこからなお立ち上がり、
師の励ましを支えに歩み続けた高畑さんの”宿命転換の道”をたどる。

  自責の涙

 同じ職場で働いていた勝さんと結婚したのは、1990年(平成2年)、
21歳の時だった。創価学会員の嫁の信仰を、夫も義父母も認めてはくれ
たが、御本尊の安置はかなわず、たんすの奥にしまい込むほかなかった。

 結婚4年目に長男・一さん(24)=愛知県長久手市在住、男子部員=
を出産したが、その喜びもつかの間、体調を崩した高畑さんは、共に
退院したわが子を自宅に残し、入院生活に舞い戻る。

 「母親としても自分に自信が持てず、否定的な考えばかりが頭に浮かび
、産後うつに陥ってしまったんです」

 ただ、その症状も一カ月ほどの治療で改善。退院後は遅れを取り戻すか
のように、母として一さんに精いっぱい愛情を注いだ。

 月齢の近い子どもが「まんま」「ばあば」と口にしているのに、一さんは
なぜか「あー、うー」という声しか出せなかった。多少、気にはなったが、
”個人差のあること”と不安を振り払った。

 2歳の春から保育園に預けるようになり、1年余りが経過した時、園長が
高畑さんに告げた。

「一ちゃんに少し気になるところがありまして……。お母さん、自閉症って
ご存じですか?」

 「自ら閉じる」という文字に動揺した高畑さん。もはや園長の話は耳に
届かず、”一は心に傷を負っている”という誤った先入観にとらわれて
しまった。

日本自閉症協会が発行している「自閉症の手引き」には、「先天的に
中枢神経系の働き(主として認知の機能)に問題があり」「社会的・
対人的な認知やコミュニケーション能力など広汎な領域における発達の
偏りや遅れ」とある。

 さらに、「乳幼児期に適切な養育がなされなかったためえに、心を
閉ざしてしまったというような状態でもありません」と明記されている。

 だが、そんな知識を得るのは、ずっと先のこと。この時は”私が産後に
あんな病気になったから、一がこんなことになったんだ”としか思えず、
自責の涙がとめどなくあふれた。

 次へつづく

 【聖教新聞 2017/05/25(木)信仰体験】

白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(1)
白ゆりの詩 結婚生活27年”一家和楽の信心”が実現(2)



赤ちゃん最小97万人 人口減加速、

赤ちゃん最小97万人.PNG

赤ちゃん最小97万人 人口減加速、
出生率1.44に低下 厚労省統計

 厚生労働省は2日、2016年の人口動態統計(速報値)を公表した。

一人の女性が生涯に産む子どもの推計人数「合計特殊出生率」は
1.44となり、前年から0.01ポイント低下。出生数が97万6979人と
初めて100万人を割る一方、死亡数は戦後最多の130万7765人に上がった。

自然減は33万人余りで、人口減少の加速化が浮き彫りになった。

 政府は「希望出生率1.8」を目標に掲げているが、4月に公表された
最新の将来推計人口では出生率が今後1.42〜1.44で推移する見通しが
示された。

人口は53年に1億人を割り、65年には8808万人減少すると推計されて
いる。

 合計特殊出生率は、15〜49歳の年齢別出生率を合算したもの。
年齢層別では、30代前半が最も高く、20代後半と30代後半が続く。
前年と比べると34歳以下で減少したが、35歳以上は増加した。

 都道府県別で高いのは沖縄1.95、島根1.75、長崎と宮崎の1.71など。
最低は東京の1.24で、北海道1.29、宮城と京都の1.34が続いた。

 出生数は、女性の人口減で前年から2万8698減った。婚姻は戦後最小の
62万523組。
晩婚・晩産化の傾向にあり、平均初婚年齢は男性31.1歳、女性
29.4歳で、女性の第1子出産は平均30.7歳だった。

 一方、死亡数は1万7321人増えた。05年に戦後初めて死亡数が出生数を
上回り、07年以降は10年連続で自然減の幅が拡大。16年は沖縄を除く
46都道府県で死亡数が上回った。

 死因は、がん29%、心疾患15%、肺炎9%の順に多かった。

 【聖教新聞 ニュース欄 2017/06/03(土)】

 



「生涯未婚」の男性23%

 女性14%、ともに最高更新



 50歳まで一度も結婚をしたことのない人の割合を示す「生涯未婚率」
は2015年に男性23・37%、女性は14・06%だったことが、
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の調査で5日までに
分かった。
10年の前回調査より男女とも3ポイント超伸びて過去最高を更新した。

 非正規労働者が約4割に増え金銭的な理由で結婚をためらう人も多い。
老後に身寄りがない人が増えるため、介護や医療など受け皿も課題に
なりそうだ。生涯未婚率は1970年に男性1・7%、女性3・33%だったが、
右肩上がりに増加。

15年は10年に比べ、男性は3・23ポイント(10年は20・14%)女性は
3・45ポイント(同10・61%)それぞれ伸びた。

 都道府県別では、男性は沖縄の26・2%が最も高く、岩手26・16%、
東京26・06%と続いた。女性は東京の19・2%がトップで、北海道
17・22%、大阪16・5%の順だった。

 同研究所が昨年公表した別の調査では、18〜34歳の未婚者のうち「
いずれは結婚したい」と考えている人は男性86%、女性89%を占め、
結婚したい人の割合は高水準だが、ハードルとして「結婚資金」を
挙げる人が最も多く、男女ともに40%を超えている。

 『聖教新聞 2017/04/06(木)』


 今さえよければいいというような低賃金で働かせる悪質企業とか
派遣会社、それを看過する政府、これらの事情は日本の
国力を低下させていく。加速がつくと止めることは難しくなる。


 少子化と言われながら、結婚できない人たちがいる。
「生涯未婚」の男性23% 女性14%、ともに最高更新。

生涯未婚で過ごすであろう人たちの事を考えたことは
ありますか?その背景の大きな問題は、やはりワーキングプア
と呼ばれる低賃金の弱者たちがいる。


喫煙の死者、年間700万人 貧困生む原因とWHO警告

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喫煙の死者、年間700万人 貧困生む原因とWHO警告

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は30日、喫煙による死者は
世界で年間700万人以上に達し、その8割以上が低・中所得国に集中して
いると発表した。喫煙は健康被害などをもたらし、貧困を生む原因に
なっていると警告している。

 5月31日の「世界禁煙デー」に合わせ、たばこの害を訴えるのが目的。
WHOはこれまで、喫煙による死者を年間約600万人としてきたが、
最新の統計に基づき増やした。

また健康被害に伴う医療費などで1兆4000億ドル(約155兆円)の経済
損失を与えているとも指摘。対策として、たばこへの課税強化と値上げが
有効だとしている。

 WHOによると、喫煙関連の医療費は一人当たり約56ドルかかり、家計や
各国の財政に大きな負担になっているとした。特に低・中所得国には
約8億6000万人の喫煙者がいるが、最貧家庭では喫煙の費用が家計の10%
以上の住民が栄養不足だとした。

 たばこが環境に与える影響に関する初の報告書も公表。
たばこの吸い殻には発がん性物質を含む7000以上の有毒化学物質が
含まれるが、1日に販売されるたばこ150億本のうち100億本以上が
そのまま廃棄されているとした。

   ニュース欄
 【聖教新聞 2017/05/31(水)】

死を早めてでも、たばこを吸う人達がなんと多いことか。

世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(2)

イタリア モニカさん 3.PNG
ガンビーノさん(前列左から2人目)がイタリア
SGIのポッティチェリ・グループの友と共に


 世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(2)

人間と映像を結ぶ映像制作
 イタリアSGI モニカ・ガンビーノさん

国営放送のディレクターとして活躍

 不可能を可能にする信心


 ガンビーノさんは64年、ローマ生まれ、幼い頃からの悩みは、うつ病に
苦しむ母の存在だった。

 いつも落ち込み、泣いてばかりいた母から、優しさや愛情を感じられず、
常に”お母さんから逃げたい”と願い続けて育った。だがSGIに入会後、
題目を唱えながら自身と向き合うようになったガンビーノさんは、自分
にも母と同じ傾向性があることに気付いた。

 母も同じように苦しんでいる。苦しみたくて苦しんでいるわけじゃ
ない。そう思って、母の幸福を祈れるようになると、自身の態度も変わっ
ていった。学会活動を通し、親孝行の大切さや、不可能を可能にする信心
の実践を学んだ。
母と良好な関係を築くのは、まさに「不可能」を可能にする挑戦だった。

 信仰を始めて10年が過ぎた2003年には、けんかも少なくなっていた。
それでも、ガンビーノさんの心の底には、幼い頃からの母への怒りや
恨みがこびりついていた。

 ”もう宿命から逃げたくない!”……自分を支配してきた感情と今度
こそ最後まで向き合おうと決め、懸命に御本尊に祈り始めた2ヶ月後、
片頭痛で会社を休んでいたガンビーノさんのもとに母が見舞いに。
実家を離れてから自宅に母が来るのは20年間で2度目のことだった。

 「つらい思いをさせてごめんね。あなたが望むような母親じゃなくて
ごめん」

 娘の頭をなでながら語り掛ける母に、ガンビーノさんはずっと言いた
かった言葉を伝えた。「お母さんが望んでいたような娘じゃなくてごめん
でもお母さんのこと大好きだから」

「お母さんは、あなたのために何ができるかしら」
「一緒に題目を唱えてほしい。お母さんには、もっと幸せになってほしい」

 それから6ヶ月間、母は唱題の実践を通し、アルコールや向精神薬に
頼る生活を改善することができた。そして心臓発作で亡くなる前日まで、
それまでの生涯で見たことがないほど母は明るく穏やかだった。

亡くなった母の前で、信心に反対していた父もまた、題目を唱えてく
れた。もう一つの「不可能」が、可能になった瞬間だった。



 最高視聴率更新で専務賞

 放送ディレクターとして歩んできた日々は、決して順風満帆では
なかった。実力が全ての過酷な競争の世界。降格の憂き目に遭い、同僚
から嫌がらせを受けた時もあった。

 だが、どんな時も、イタリアSGIの先輩にアドバイスをもらいながら、
題目根本で一つ一つの課題に挑戦。「冬は必ず春となる」(御書1253
ページ)の一節を抱き締め、困難を乗り越えてきた。

 05年から「QB」がスタート。09年には、カンヌ国際映画祭のニュース
番組の制作も任せられ、最高視聴率を更新し、「専務賞」を受賞した。
そして、RAIとの期限付き雇用契約が無期限となり、ディレクターとして
の力量が高く評価されたのだ。

 「全てに信心で勝っていこうと決め、職場でも、SGIの座談会のような
暖かな雰囲気をつくれるように心掛けてきました。あらゆる障害を乗り
越えて、皆で成功を手にいれられるよう、そして皆が仕事で幸せを
感じられるよう、真剣に祈って臨んできました」

 ガンビーノさんの前進の原動力は、友人との仏法対話から湧き上がる
歓喜の力だ。毎朝、「私を必要とする地涌の菩薩に会わせてください」
と御本尊に祈念して出発する。
昨年と、一昨年も弘教を実らせ、これまでに15人を入会に導いている。

11年、一緒に暮らしていた最愛のパートナーが病気で亡くなった際には、
「彼の分も幸せになってもらいたい」と、パートナーの元妻と娘2人に
仏法対話。入会した娘の一人は信心でパニック障害を乗り越え、ガンビー
ノさんと同じ本部の女子部副本部長として共に活動する。

 ガンビーノさんは現在、婦人部副本部長。昨年は本部で新たに43人の
友が入会した。拡大の上げ潮の中、今年のサンレモ音楽祭の特集番組で
過去最高の視聴率を記録するなど、職場でさらなる実証も勝ち取っている。

「番組制作を通して、人間と文化を結びつけるのが私の目標です。
不可能を可能にするこの信心に徹し抜き、プロとして、そして仏法者とし
て、平和と社会のための価値創造にさらに挑んでいきます!」

  おわり

まとめ
世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(1)
世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(2)

『聖教新聞 2017/04/17(月)』

 

世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(1)

イタリア モニカさん 1.PNG
国営放送rai(イタリア放送協会)の
社屋の前で


 世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(1)

人間と映像を結ぶ映像制作
 イタリアSGI モニカ・ガンビーノさん

国営放送のディレクターとして活躍

 人気料理番組を10年担当


 イタリアの国営放送「RAI(イタリア放送協会)」で10年間、愛され
続けた料理番組がある。「”食い倒れ”がテーマの食文化の拠点。
最近、日本一高いビル建ったこの街は、大阪です!」

 リポーターが世界各国の都市を訪ね、街角の声や料理人へのインタ
ビューを行い、食文化を紹介する番組「QB」。一昨年まで毎週日曜の
午前に放映され、毎回、160万人が視聴。シリーズ最終盤では、アジア
各国の都市を特集した。

 番組を成功させた敏腕女性ディレクターのモニカ・ガンビーノさんは、
イタリアSGIのメンバー。30年間、RAIで番組制作の最前線に立っていた。
 
 「『食』を通して他国の文化を知り、差異に対して心を開いてほしい。
そう願って一つ一つのシーンに工夫を重ねて撮影しました。これほど
長期間、大勢の市民に見てもらえる番組は、なかなかありません。

池田先生の弟子として、イタリア社会に少しでも貢献したいという決意を
形にできたことをうれしく思います」

 ガンビーノさんは1992年、SGIに入会。高校卒業後、21歳から放送局で
働く始めて、7年が過ぎた頃だった。

 先に信心を始めた同僚が、わずか一カ月で驚くほど明るく変わっていく
姿を目の当たりにし、自分も唱題を実践してみることに。
「初めて題目を唱えて感じたのは自分への『信頼』を取り戻すような
感覚でした。あっという間に時間が過ぎたのを覚えています」

 唱題を続けると、高校生の時から悩まされてきた慢性疲労症候群の症状が
好転。いくら治療しても回復の兆しが見えなかったが、学会活動を始めると
以前より元気になっていく自分に気付き、信心の確信を深めていった。

 94年に御本尊を受持。同年、ミラノでの世界青年平和文化祭に映像関係の
スタッフとして参加。池田先生と握手する機会があった。

 陰に徹する人に光を当てる池田先生の振る舞いに感動し、それから
池田先生の著作を真剣に研さんするように。女子部のリーダーとして活動し、
婦人部では地区・支部の責任者としてメンバーのために尽くしてきた。

 「ディレクターの仕事には『勇気』と『創造力』が必要です。さまざまな
タイプの人と人間関係を築かないといけません。どんな人に対しても感謝の
心を抱き、何があっても勇気と希望を持ち続けられたのは、学会活動で自分
を磨くことができたからです」

イタリア モニカさん2.PNG
世界の各都市を巡る人気料理番組
「QB」の撮影に臨むガンビーノさん(右)


 つぎにつづく

まとめ
世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(1)
世界の体験プラザ 信仰は勇気と創造力の源泉(2)

 『聖教新聞 2017/04/17(月)』


ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(2)


 信仰体験 ブラボーわが人生

第28回 米一粒に師弟あり(2)

 「題目あげでみろ。たまげるほどの幸せ感じっど」



 学会活動で福運も積まねばなんねべえ。みんなのうちさ行って、「題目
あげてみろ」と教えっけんども、石ぶん投げられるしよお。

 米沢とか山形とかの会合さ行ったもんだ。いい服着てんと陰で言われっ
から、洋服の上にジャンパー引っかけて、汽車さ乗んだ。

 帰りは汽車もバスも走んねえ夜中だからよお。真冬の猛吹雪に、50メー
トルおきの電柱を頼りに、歩いたっち。戦いだ。命懸けの戦いだ。
そうやって米一粒を作ってきたんだ。

 何事も御本尊様が先だんべ。新米お供えしてよお。「この一年、無事に
取らせていただいて、おしょうしなあ(ありがとうございます)」。
おれの田んぼは、題目の法味が詰まってっからよ。いい米がたくさん
取れたんだ。

 5年過ぎてからだな。「今までのこと、水に流してけろ」と村の人が
うちさ来たのはよ。

伊藤さん 2.PNG
50年前の伊藤さん(手前右)一家。
実りの秋に感謝


 山形の米は、ツヤっつうか、違うすね。どこの田んぼも青々と伸びた
年があったんだ。豊作でせわしなく働いた。もうすぐ刈り取りって時、
昭和42年の羽越豪雨に遭ったんだ。

 堤防を越えて、農道が川になってよお。田んぼが土砂で埋まったっす
めえ。「家が流されたってよかった。稲さえ無事でいてくれたらよお
……」。田んぼさ見て泣く老人がいたったもんなあ。

 おれの田んぼは脇に用水路があったから、無事だったんだ。刈り取りも
できたけんど、みんな早く御本尊様を持たせにゃ、かわいそうでよお。
信心さ聞かせて、「村が豊作になるようにお願いします」と題目あげた
んだ。

 昭和47年だな。池田先生が山形県隊体育館に来てくださってよお。
一緒に写真さ撮ってけだったなあ。その頃も庄内・最上地方で、河川の
被害が田畑に出たんだ。池田先生は御書を引かれたんだな。

「災来るとも変じて幸いと為らん」(979ページ)。すごい確信だこって。
おれは、生きてるうちにどこまでも題目あげるべ、と誓ったんだ。

 先生の話さ聞いてっと、土地改良した村のみんなが浮かんでよお。
ちゃっこい田んぼを大きくして、用水路も広げたんだ。変毒為薬だんべ。
おれは池田先生と米さ作ったど。うまい米になってけろや、って題目し
ながら田植えたんだ。

 米一粒に、農家の人生が詰まってんのよ。おれには見えんだ。だから、
ぶさたにしては(無駄にしては)なんねえの。米は命をつなぐものだべ。
「白米は白米にあらず・すなわち命なり」(御書1597ページ)。
米さ粗末にする人に、いい人いねえべっちゃ。

 父ちゃん亡くなって、昭和の終わりごろに田んぼをやめたんだ。
農家を引退しても、使命に定年はねえべ。ずっと題目。おれは題目切ら
さねえよ。題目ばあさんだ。
題目ながったら、別の人生になってたなあと思ってよお。

 今は近くの農家から米さ買ってる。その人は、おれの田んぼで作っ
てんの。あいや、おいしくてよお。まだ田んぼに題目の法味が詰まって
んだな。まんず、いがったな。

伊藤さん 3.PNG
家訓は「米一粒なげたり(粗末に)するな」。
ひ孫までしっかりと行き届く


 池田先生と記念撮影した折、「生きて生きて生き抜いてください」
と激励され、「百歳会」の結成があった。ちゑさんは責任の重さを感じる。
「自分だけ生きるのではなく、村の人みんなが100歳まで生きるように
祈らねば」。そこに「百歳会」の使命があると言う。

「題目の王者」と評される。東北の春の到来を物語るような不屈の歩み。
「あの時、勝ったから、こうしてられる」と、四面楚歌だった日々
を思う。

「題目あげてみろ。たまげるほどの幸せ感じっど」。友に語る言葉は、
今も昔も変わらない。

 ちゑさんの手を握った。日本の食卓を支え、気高い人生を築いてみせた
手は、
節くれ立った厚みのある手だった。山の残雪が解ける5月、飯豊の里に
田植えが始まる。(天)

おわり 『聖教新聞 2017/05/02(火)』

 まとめ
ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(1)
ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(2)


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