信仰体験 NISSAN GT-R エンジン組み立ての匠(1) - 聖教新聞 体験談そのほか気になる記事

信仰体験 NISSAN GT-R エンジン組み立ての匠(1)

黒沢さん 1.PNG
柔和な黒沢さんの表情が引き締まる。
匠の仕事に一切、妥協はない。
作業は、気温、湿度、気圧が徹底管
理されたクリーンルームで行われる


黒沢さん 2.PNG
バルブクリアランスと呼ばれる工程。
部品同志の隙間の幅を、わずか
10ミクロン単位で調整する


【横浜市鶴見区】「クルマ造りへの想いと挑戦を体現するスポーツカー
」。それが、日産自動車(株)のフラッグシップカー「GT−R」。
2017年(平成29年)モデルが本年7月、発売された。
その要といえるVR38型エンジンは、一台一台、人間の手で
組み立てられる。作業を任されているのは、「匠」と呼ばれる熟練
技術者。現在、わずか5人。中でもリーダー的存在が、黒沢工さん(55)
=東寺尾支部、地区部長=だ。


 信仰体験 NISSAN GT-R エンジン組み立ての匠(1)

ぬくもりを込めたい。だから技も心も磨く

コンピューターではできない ミクロン単位(千分の1ミリ)
の調節を人の手で

誤差は+−1%


「エンジンが、かわいいんです」柔和な表情が、さらに緩む。
黒沢さんがエンジンについて語る時、その瞳は、まるで少年のように
輝く。

「空気の通り道の摩擦が小さくなるよう、部品同志のつなぎ目を手作業で
調整します」例えば、エンジンの吸気バルブと排気バルブを開閉させる
部品と、バルブの隙間の調整は、実に10ミクロン(0.01ミリ)間隔。

シックネスゲージという金属板を隙間に差し込み、幅を測る。
基準を満たすよう、部品のサイズを変更する。これを、指先が受ける
抵抗の、ほんのわずかな変化を頼りに行う。

「コンピューターでできないか、メーカーに相談しました。ですが、
”そんな精密な機械は作れない”と言われて。では、人間の手で
やるしかない、と」

一度、測定した後、部品を稼働させ、なじませる。すると隙間の幅が
変化する。再度、測定し、誤差が大きければ、分解して組み立て直す。
この、なじませた後の変化も想定できるほど、匠の技は熟練している。

「見学に来た海外のお客さまが、『クレージー』と言って、一番、
驚かれます」厳密な仕事ゆえ、性能の誤差は、わずか
プラスマイナス1%。

基準では、許容範囲はプラスマイナス5%と定めているにもかかわらず、
だ。「匠の技術は言葉で伝えられるものじゃない。”感能”の世界です」
一人で一台のエンジンを組み上げ、最後にネームプレートを装着する。
「品質への責任を示す覚悟の表れ」である。


黒沢さん 3.PNG
エンジン一台一台に、組み立てた
匠のネームプレートが装着される


買った車を分解

日産のCMに出演もしている黒沢さんだが、入社時、「車のことは
何も知らなかった」。それもそのはず。19歳だった1980年(昭和55年)
には、日本サッカーリーグ所属クラブと契約を結んだ選手だった。

ほどなく膝を故障し、偶然の出会いから日産自動車のサッカー部へ。
ところが、練習になじめず退部。エンジン部門に配属された。
工具の名前も分からず、先輩から「何しに来たんだ」と怒鳴られた。

悔しくて、本を読みあさり、勉強した。「でも、機械をいじるのは
好きでした。子どもの頃、家のテレビや冷蔵庫をバラしては、
戻せなくて、親に怒られて、(笑い)」

エンジンの仕組みを理解すると、自分で車を購入し、エンジンを分解して
組み立てた。
「キーを回して、エンジンがかかった時は感激しました。すっかり、
エンジンの組み立てにハマっちゃいました」
仕事に没頭すること26年。「助けてくれないか」。2006年(平成18年)
12月、突然、他部署から声を掛けられた。

 社運を懸けた新商品のエンジン開発が、遅れているという。責任は重い。
設計統括者が黒沢さんに語った。
「ポルシェとフェラーリを抜こうよ」。

職人魂が燃えた。組み立てやすい設計かどうか。工程順や工具の種類の
決定。組み立てに必要な条件が、黒沢さんにより織り込まれた。

翌07年10月、日産スポーツカーの象徴だったスカイラインGT−Rの
事実上の後継車「NISSAN GT−R」が、華々しく発表された。

 第2につづく (聖教新聞 2016/10/22(土))

 まとめ
信仰体験 NISSAN GT-R エンジン組み立ての匠(1)
信仰体験 NISSAN GT-R エンジン組み立ての匠(2)

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posted by mity504 at 11:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 信仰体験
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