ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(1) - 聖教新聞 体験談そのほか気になる記事

2017年05月12日

ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(1)

伊藤さん 1.PNG


 信仰体験 ブラボーわが人生
第28回 米一粒に師弟あり(1)

 「題目あげでみろ。たまげるほどの幸せ感じっど」


【山形県・飯豊町】暦は桜薫る4月でも、遠くの山はまだ白い。東北の
春は、雪解け水に感謝し、花咲く風を喜ぶ。ぬるむ田んぼに囲まれた
家を訪ねた。あるじは、米農家だった伊藤ちゑさん(97)=飯豊支部、
婦人部副本部長。凍てつく冬の厳しさにあらがうことなく、暮らしを
つないできた。その歩みに人間凱歌の輝きがある。


 まんず、御本尊様のおかげだと思ってる。いい時に信心したった
もんでよ。いろいろあっけんども、三障四魔から逃げらんねえもんだ
すな。

 おれは米さ作ってたんだ。田んぼは1町歩(約1ヘクタール)ぐれえ
あったなあ。米作りは土との戦いだ。土がよくねえと駄目だ。あんまり、
肥料やりすぎると枯れてしまう。そこらへんはほれ、熟練のさじ加減
だんべ。

 春に牛で耕して水かけてよお。そこのところさ種まくの。洗っても
爪の間の泥がとれねえ手は、働き者の手だ。夏には青々と伸びて、
秋には黄金色の穂が実るべ。そいつを鎌で刈ったら、指の拳(第二関節)
が太くなるわけ。

汗水垂らして作る米は、農家の人生が詰まってんのよ。
 やっぱり、飯豊山からくる雪解けの水がいんだべなあ。けんどよお、
そいつさ止められた時は、まいったべ。

 昭和35年(1960年)だ。東京の杉並から、信心した人が近くに来てご
ざった。座談会があるから行ったの。20人ぐれえ、いたったなあ。
おれ肝臓が悪かったっす。病気克服の体験を聞いてよお。

ああこれ以上の話はねえと思ったんだ。「信心する人と聞かれて、
おれ一人が手あげた。「この信心を貫けば、三障四魔が必ず起こる。
それでもいいか」。おれは「何言われても負げない」って話したば。

 集落長のうちさ行って、「信心した」と言ったのよ。そしたら、
「このバカ」と怒鳴られてよお。目つり上げて「集落さおかねえ」
んだと。

 そこへ、神社に寄付する話さ断ったもんだから、朝の4時まで公民館で
村のみんなに詰め寄られてよお。改宗を迫られたんだ。親友まで
そっぽ向かれてしまった。

 村八分にされたのさ。塩まかれんのはいいけんど、何よりつらかった
のは、田んぼの水さ止められたことだな。土が割れたんだ。そいつ見て、
「こんなことで負げでらんね」と父ちゃんと話したっけ。

 信心に憎しみはよくねえよ。それより題目だ。題目あげんだ。おれは
御本尊様に「相手の命を変えてけろ」と祈ったんだ。仏法は勝負ださけえ。
自分たちの姿をもって、実証を示していく以外にないのさ。

 三障四魔に負げねえよ。種をよ、御本尊様にあげて唱題すんだ。
おれの家はササニシキを作ってやった。人より早く田んぼさ出てよ。
昼休みなんて、ねがったっす。題目っつうのは、どこさ行ってもできる
もんな。一本一本苗植えながら、唱題したんだ。

 次につづく 『聖教新聞 2017/05/02(火)』

 まとめ
ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(1)
ブラボーわが人生 第28回 米一粒に師弟あり(2)

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