こころの絆(きずな)読者の体験談 介護 - 聖教新聞 体験談そのほか気になる記事

こころの絆(きずな)読者の体験談 介護

ええんかのう.PNG

 父が喜ぶ楽しさ

 神戸市灘区 山崎稔彦(会社社長 62歳)

 先日、父が亡くなりました。96歳でした。両親は山口県に住んで
いましたが、脳梗塞を患った母が介護施設に入所してから、
父は一人暮らしでした。

 大正生まれの昔かたぎで子どもたちの言うことなどは聞かない、
典型的な頑固おやじ。兄弟の中でも父と話がしやすい私が、
月に数日間、神戸から通って面倒を見ていました。

 会社を経営する私は毎月、山口へ行く時間の捻出に一苦労。
6年ほど通い、父のおむつ交換などに戸惑うこともありました。

 何かと周囲に当たる父。質素な食事が多かった父に喜んでもらおうと、
食事に魚の刺し身を並べても「こんなぜいたくを!」とよく怒られた
ものです。

 そんな父が徐々に、刺し身を出すと「こんなぜいたくして、
ええんかのう」と言うように。私が「ええんや」と言うと、うれしそうに
食べてくれるなど、少しずつ心が通うようになりました。

 いつも一人で過ごすことの多かった父が、日常の中に喜びを見つけ、
笑顔になる手助けができたと思います。

 介護ではつらい時もありましたが、父の喜ぶ様子に”楽しさ”
を発見しました。父の心に寄り添えたことが、私の最高の喜びです。
引き続き、施設で暮らす母の見舞いに通いたいと思います。

 【聖教新聞・2018/02/28(水)】

 


posted by mity504 at 17:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | こころの絆
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